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◆最近では、就活において当たり前になりつつある、インターン。就活生の中には、インターンに参加するメリットについて理解していない方も多いのではないのでしょうか。今回は、就活時代に30社のインターンを経験した堀田さん(仮名)に、インターンに参加するべき理由を語ってもらいました。
インターンに参加する学生が年々増えている
まずは、インターンシップと参加学生の現状についてお伝えします。
近年聞きなれるようになった「インターンシップ」。
マイナビの就職活動の準備に関する調査によると、過去にインターン応募や申込経験のある学生は2019年卒で学生全体の90.7%となりました。
一人当たりの平均応募者数は7.4社となるなど、より多数のインターンシップへ応募や参加をする学生が増えています。
年々増加する参加率から考えると、インターン参加は学生の中で特別なことではなく、既に当たり前のものになっていると言えます。
そして、そんな中でも今回は1人で30社のインターンに参加するという、
怒涛の経験を持つ堀田さんへ「インターンへ参加する意味・得られるもの」についてお話いただきました!
それでは、堀田さんのインタビューをどうぞ。
インターンに参加する中で、見えてきた「やりたいこと」
-最初に、堀田さんが就活生の頃、1年を通してどのような就活をしていたのか教えてください。
堀田さん(以下、堀田):就活自体は3年生の5月に開始しました。
当初は、右も左も分からない状況で、インターン選考のグループディスカッションで周囲の学生とのレベルの差に愕然としたのを覚えています。何社もインターンに応募しましたが、ほとんど落ちていましたね。
-最初は意外と苦労されてたんですね。インターンに応募する際の軸はあったのでしょうか?
堀田:フェーズによって違うかったかなと思いますね。
夏の段階では自分のやりたいことが全く見えていなかったので、とにかく業界を横に広げて幅広く見ることに専念しました。
そうやってインターンに応募して企業分析を進めるのと同時並行で、自己分析をしていました。その中で自分のモチベーションの原動力は「人の喜ぶ顔を直接見ること」だということに気付いたんですね。
秋以降は自分のやりたいことができたので、「ビジョンが共感できる会社」「どの会社の事業がやりたいことを成し遂げれるのか」「人」という軸で見ていましたね。
後は本当にこれがやりたいことなのかということを確認する意味も込めて、まだ見ていない業界のインターンにも行ってました。
-実際にインターンに参加してみて、自分の中で何か変化はありましたか?
堀田:ようやくインターンに受かるようになり参加していく中で、次第に「働くことをワクワクできる社会をつくりたい」と思うようになりました。
自分の軸を含め理由は色々ありますが、1番は父親の影響が大きいですね。
これは自分の父親を見ていて気付いたことなのですが、1人1人が仕事を楽しいものだと感じられることで、それが周囲にも良い影響をもたらすんですよね。
僕の父親は家庭でいつも自分の仕事の話を楽しそうにする人で、僕はずっとそんな父親を見て育ちました。仕事の話をワクワクしながらみんなに話す父親はいつも楽しそうだったし、それを聞いている家族のみんなも明るい気持ちでいられるし、幸せは波及するなと。
そこで、もっと父親みたいな人が増えて、明るい家庭が世の中に増えたらいいなと思うようになっていきました。
意外に社会人の中で仕事を楽しんでいない人が多いんだなと思ったんですよ。自分にはこれが衝撃すぎて…(笑)
それからは、「働くをワクワクに」というビジョンを持つ会社の中で比較検討した結果、最終的にスタートアップの企業の採用を受け、行くことにしました。

全くインターンに受からなかった就活初期
-最終的にやりたいことが見つかって良かったですね!
ではここからは、インターンについて伺っていきたいと思います。どういった業界のインターンに参加しましたか?
堀田:金融・製薬・IT・IT広告・教育・人材・コンサル・繊維商社・化粧品メーカー・旅行・食品メーカーの計11業界に参加しました。
-そんなに参加したんですか(笑)全部で何社くらいインターンに行ったんですか?
堀田:全部で30社ほど参加しましたね。
-そんなにインターンに行ってる学生に今まで出会ったことないです(笑)
堀田:実は僕も自分より参加してる学生に出会ったことなくて…(笑)
-なんでそんなにたくさんのインターンに参加することができたんですか?
堀田:選考の中でPDCAを回す量が圧倒的に多かったのとフィードバック質が高かったということに尽きると思います。
最終的には30社のインターンに参加することができたわけですが、8月中旬の段階では参加が決定してたのは2社しかなかったんですよ(笑)
当初はたくさん受けたものの全く受からなかったですね。
なので、まずはESから見直していって、全ての選考フローでなにがダメだったのかを洗い出して1つ1つ改善していくことにしました。
-具体的にいうと、どんなことをやっていたのですか?
堀田:ESはとにかく多くの人に添削してもらいましたし、面接ではあえて質問してほしいところの抽象度を上げて回答したり、面接官に聞かれた質問をためていったり、聞かれた質問に関して、どんな意図で聞いてきたのか、自分の回答が正しかったのかを内省してみたり。
フィードバックの質でいうと、社会人や同期の優秀な人にとにかく詰めてもらったり、就活支援サービスを使用して面談してもらって壁打ちしてもらったりしていました。
-地道に改善を繰り返していたんですね。参加したインターンにはどういった種類のものがありましたか?
堀田:僕は短期インターン、中期インターン、長期インターン全てに参加しました。
短期インターンの中にも、いくつか種類があって、1dayのものはセミナー型のインターンが多くて、説明会の延長という感じでした。
2、3daysのものは、ワーク型で特に新規事業立案系が多いなという印象があります。
中長期インターンは2週間から1ヶ月くらいで、内容としては新規事業立案だったり、求人広告のクリエイティブを作成したり、イベントのファシリテーターをやったりと多岐に渡っていました。
-インターンは選考の一部として捉えられていると感じましたか?
堀田:短期インターンだと、2,3daysのワーク型のものは選考に有利に働いているという印象を受けましたが、1dayのセミナー型インターンはあまり本選考にはつながらないなと感じました。
中期インターンは4次選考まで免除になるものもありましたし、1ヶ月の長期インターンはそもそも採用直結と打ち出していたところもあったので、もろ本選考の一部でしたね。

企業が教えてくれない、インターンに参加するべき7つの理由
-ずばり堀田さんが考える、インターンに参加するメリットを教えてください!
1.本選考で有利になる
インターンに行くと、本選考の際にESやGDが免除される可能性が高いです。インターン選考で一度通した学生を本選考においてもう一度スクリーニングするのはコスパが悪いですからね。
企業側からすると、インターンには早期から優秀学生を囲い込むという目的があります。ここでいう優秀というのは、早期から積極的に動くような行動力ある学生のことで、インターンでは思考力やコミュニケーション能力等で選別するのだと思っています。
2.質の高い人脈を築くことができる
インターンに参加してみて一番良かったことは、夢を熱く語り合える友人ができたことですね。
基本的にインターンは体力的にも精神的にもハードな経験です。参加者とぶつかり合うことも何度もありました(笑)
そんな経験を一緒に乗り越えた人とは、絆が深まって仲間のような関係になりますし、ずっと継続的に連絡を取るようになる場合もあります。なので、就活で壁に直面した時や、辛くなった時に一緒に頑張れる人ができて本当に良かったなと思っています。
他にも、自分にはない視点や、多様な価値観に触れ合うことができるのは非常に興味深いですね。
3.企業理解が深まる
インターンに行く前ってその業界や企業への理解はイメージでしかないじゃないですか。でもインターンで何日間にも渡るワークを通して、企業の人とのコミュニケーションを取る中で初めて見えてくるものが必ずあると思っています。
例えば、僕は銀行のインターンで融資体験をした時に、融資するかしないかを決める厳格な基準があることを初めて知りました。銀行にとっては、お金を返せない人にはお金を貸すメリットはないため当然ながら融資できません。
でも僕としては、「自分の関わった人は笑顔にしたい」という価値観を大事にしていたし、そこはどうしても譲れなかったので、融資基準は理屈では分かっていても、自分は銀行には向いてないなと思いましたね。
4.本選考の練習になる
インターンの選考と本選考の選考にそこまで違いはありません。
ESやグループディスカッション、面接等を、本選考前にインターン選考としてこなすことで、本選考までにPDCAを回すことができます。本選考は1回でも落ちてしまえば後がありませんが、インターンにおいてはそこは心配しなくていいので、本選考に照準を合わせて、しっかりと準備することが大切です。
5.自分自身のスキル向上に繋がる
夏の段階では特に自分の弱いところは、思考が浅く視野が狭いことだと認識していましたが、インターンを通じて精神的成長や思考的成長を実感することができたと思います。
精神的成長に関しても「どうせできないからやらない」のではなく「できるようになるためにはどうすべきなのか」など視点を変えるようになり、諦めるということはなくなりましたね。考え方がすごく変わったと思います。
そういえば、サマーインターンの数ヶ月後に、お世話になった人事の方とご飯に行く機会があり、その人事の方にに「夏より成長したね」と言われたのが嬉しかったのを覚えています。
6.社会を知れる
この業界における仕事は社会に対してこれくらいのインパクトを与えていて、こういうビジネスモデルで成り立っているとか、こういう風にしてマネタイズをしているのかとかが知れて面白かったですね。
あとは、インターンの中で、◯◯×Techだとか既存産業と他の産業を掛け合わせるといった新規事業立案の際のフレームワークや思考法を知る事ができたのは個人的にすごく興味深かったです。
新規事業立案にも興味はあったので。
7.自分を知れる
自分自身のスキルの向上と近いのですが、当初はできなかったことも次第にできるようになっていき、今まで気づかなかった新しい自分を知ることができたのは良かったなと思います。
単純にできなかったことができるようになるのは誰でも嬉しいですよね。
-インターンに参加するメリットはたくさんありますね!最後に、就活生に向けてなにかメッセージはありますか?
堀田:とにかく納得のいく就活をしてほしいなと思っています。
就活は自分のこれからの人生を幸せにするために意思決定をする時間だと思ってます。
採用の選考で落ちまくって上手くいかないこと、インターンに参加しても過去の経験からチームの人の目を気にして思うようにいかないこと、スキルが無さすぎてついていけないこと等悩むこともたくさんありました。
最後はスタートアップに行くことを決めましたが、不安もたくさんありすごく悩みましたし。
それでも、自分の人生がこれからも楽しくあり続けるために、「今何をすべきなのか」を考え、その結果”諦めず”に最後まで走ったからこそ、自分自身が本当に納得のいく会社にいくことができたんだと思います。
自分自身で最後に決め切れたからこそ今は本当にワクワクしていて、来年から働くことが楽しみで仕方ないほどです(笑)
なので、みなさんにも最後には絶対に後悔のないような意思決定をし、自分で決めた決定には責任を持ってほしいなと。自分でしっかり決断をすることができれば、大変なことがあっても乗り切ることができると思っています。
決断とは、「一つに決めて他を断つということ」。
後悔をしないよう、しっかりやりきって、納得感を持って最後まで駆け抜けてください!
インターンシップに参加してあなたの未来を切り開こう
いかがでしたか。
気になる方は、まずは準備がなくてもインターンシップに参加を考えてみてはいかがですか?
こちらの記事も参考に、ぜひ選考を有利に進めていきましょう。