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◆就活の面接時の質問の鉄板「業界はどちらを志望されていますか?」。これはそもそもなぜ聞かれるのか。内定に必要なのか。絞らなければならないのか。具体的な絞り方はどうするのかを徹底解説していきます。
そもそも志望業界とは
業界地図やナビサイトを見れば必ず企業に貼られている「業界」のラベル。
就活中誰かと面接をしても必ず一度はどの業界を志望しているの?と真っ先に聞かれますよね。
さほどまでに、志望業界は自己分析同様に決めたりやらなきゃいけないものとして我々就活生に立ちはだかってきます。
選考面接ならば、志望業界を聞かれたとて、その企業が所属している業界を必ず回答するだろうし、その回答の必要性ももはやわかりかねます。a
では、そもそも志望業界とは何者なのか。
それは、志望先を絞っていく興味や志向性のアタリの1種と言えます。
うん百万とある企業の中から1社内定承諾先を決めるための「初手」だとお考えください。
絞るには数多ある企業を分類しなければならないため、業界という共通言語を用意しているのです。
例えば、自動車メーカーの一つの企業に興味を持ったのならば、自動車メーカーの業界に所属している企業にも興味を持つかもしれません。コンサルの企業に興味を持てば、他のコンサル業界に所属する企業にも興味を持つ可能性が高いです。
業界が同じ企業だと、業務領域が似ているため、興味領域が近い可能性がある。
だからこそ、志望業界という切り口が一つ、有効な絞り方として存在しています。
業界を絞る必要はあるのか
志望業界というものが有効な絞り方の一つと前章で言いました。
しかし、本当に業界を絞る必要性はあるのかという問いを改めて投げてみたいと思います。
答えは、「必要性はありつつも必然性はない」となります。
こちらに関して詳しく解説していきます。
前章でも志望業界というのはそもそも志望企業を絞る上での切り口の一つでしかないと言いました。
つまり、必然性がないと言ったのは、業界で必ずしも絞らないで良いということです。
志望企業を絞る方法は他にもあります。
例えば、職務内容(=職種)という切り口もあります。
プロデューサーになりたいと考えるのであれば、TV番組もあれば、ゲーム、アイドルなど業界は絞られず、跨ぎます。
国家レベルのプロジェクトの企画職をやりたいと思えば、商社もあれば金融もメーカーも省庁もあります。
他には、会社の規模という切り口もあります。
急成長中だけれども一定の大きさがあったほうが良いとなれば、数千名規模のメガベンチャーが選択肢に入りますし、誰もが知る超大手企業に入りたいとなれば、数万人規模の大手企業が選択肢となっていきます。
このように志望企業を絞る切り口は業界以外にも様々な視点があります。
ただし、志望業界と他で一つ大きな違いがあります。
それは、業界は企業や面接官を含めた全就活市場の共通言語であるのに対し、他の切り口は、あくまで内発的なご自身の定義の軸となります。
そのため、共通言語として、企業の1次面接やエントリーシートなどの序盤で「志望業界」がよく聞かれるのです。
だからこそ、志望業界という切り口は必要性があると言えます。
では、業界を切り口に絞らない場合の回答はどうすべきか。
それは、業界外の切り口から、業界に当てはめてみるということをすれば問題がありません。
業界は前章でも言った通り、似通う性質があるためです。
例えば、プロデューサーという職務内容という切り口で絞るのならば、業界は自ずとTV業界、広告業界、ゲーム業界などに絞られるはずです。
世界トップ規模という切り口で絞るのであれば、業界はITソフトウェア、ハードメーカーなどに絞られていきます。
これらを複合した切り口によって、業界は絞られていくのです。
志望企業の絞り方
とはいえ、就活をおこなっていく上で、業界を切り口にした絞り方も知っておきたいものです。
そのため、本章では、業界を起点とした志望業界の絞り方を解説していきます。
就活初期での志望業界は単なる興味分野から始めても良いと思います。
数少ない社会接点の中からきっかけが生まれ、そこに興味を持ってしまったのですから仕方がありません。
ただし、就活を終盤に迎えるにあたって、絞り込みを強いられるフェーズが必ずしもやってきます。
その切り口の取っ掛かりとして、業界で絞ることは有効です。
ではさっそくですが、業界で絞る上で、多くが陥りがちな点からお話しします。
業界とは、並列に並んだ単位ではなく、分布図である。という点です。
就活をしているとどうしても業界と業界との間に不等号があるかのように比較をしてしまいます。
金融業界より食品業界の方が安定だ、という具合にです。
ですが、結論業界間の比較はほぼ意味を成しません。
なぜなら、みなさんが最終的に志望するのは業界ではなく企業だからです。
学生時代ほとんどの人が経験したクラス替えを例に取ってみましょう。
クラスごとの平均点は違えど、クラスによってあなた自身の勉強が優位になったことはあったでしょうか?
答えはNOだと思います。
クラスはそれを一纏めにしたものでしかなく、クラスに所属することが個人に直接的に意味があるものではないからです。
これは企業にも同じことが言えます。
商社の業界は年収が高いから商社を目指す。
けれども、結果商社に入れたのは良いが、想像していた名の知れた商社ではなく、実際に年収は低い。
なんてことはざらにある話です。
だからこそ、業界同士の並列な比較ほど意味はありません。
ではどうするべきか。それは、業界マップなどで業界同士の関わり方を知り、どの分布に所属しているところが良いかを目印を立てていくことです。
そのために必要な手順を解説していきます。
◆①複数業界の関係性を描いて見る
一般的な業界地図はその業界内における企業同士の関わりです。
これは専門的な知識が必要な上に、業界地図はピンからキリまで多くの企業が発行している地図を購入した方が早いです。
ただし、業界を絞る上では、この業界地図に行く前段に、ワンクッション必要です。
そのために、一度ご自身で複数業界の関係性を描いて見ることが重要です。
まずは【興味のある業界を列挙】してみましょう。
金融、商社、コンサル、メーカー、広告などわかる範囲で構わないので列挙してみてください。
そしてそれぞれが【どう関わるかの関係性を矢印でつなぎ簡単なコメントを記載】していきます。
もし繋がらない業界があればそのままで問題ありません。
こうすることで、業界だけでそれぞれが完結したビジネスを行えないことが十分にわかるかと思います。
さらに、それぞれの業界が概ねどのようなキャラクターをしているのかもわかるかと思います。
こちらで次のフェーズに移ります。

◆②業界の中で好きなキャラクターを選ぶ
業界が他の業界に対して、どのようなアクションをしているかが前回の矢印とコメントによって整理ができました。
このベクトルがその業界で行う実務に近いものや業界が持つ専門性になり得ます。
そのベクトルの指すものから興味あるもの印をつけて、好きな業界をキャラクターのように選びます。
さらに志望業界を具体的な粒度に落とし込む際に、その矢印が実行できる業界内の企業群を購入した業界マップで調べます。
これで、一定網羅した業界地図からの志望業界の選択をすることが可能です。
いかがでしょうか。志望業界をうまく絞り志望企業の内定を獲得してもらえれば幸いです。
