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◆就活を始めるタイミングでよく聞く、「就活セミナー」というワード。 選考でもなければ、説明会でもない就活セミナーとは何なのか。本記事では、就活セミナーの解説から活用術をお伝えします。 ・就活セミナーとは ・事前に参加目的を設定しよう ・おすすめの就活セミナー
イベントの種類が多すぎる…就活セミナーとは
まずは、就活セミナーとは、何なのかを解説していきます。
就活セミナーの就活におけるイベントの位置付けとしては、インプットとアウトプットがあるとすれば、
アウトプットが選考やインターンシップ、インプットがセミナーとなります。
もちろん、就活におけるインプットのうち全てがセミナーではないのですが、非常に大きなシェアを占める重要なものといえます。
そして、就活セミナーは、大きく2分されます。
一つ目は、就活生でも求人企業でもない第三者(学校のキャリアセンター、エージェント企業、支援団体など)が主催するセミナー。
二つ目は、求人企業が主催するセミナーです。
一つ目の第三者が主催するセミナーは、就活を行うに当たって、活動におけるノウハウや知識のインプットのために実施されるケースが多いです。
二つ目の、求人企業が主催するセミナーは、その企業の特性を生かした業界知識やキャリア論について講演されるケースが多いです。
さらに、よく混同されがちなのですが、企業説明会などのイベントとセミナーは違います。
企業説明会は、その企業内部もしくは、企業を取り巻く市場についての説明を行うこと、すなわち企業理解が主目的なのに対し、セミナーは、その企業の特性を生かした就活に役立つ情報獲得が主目的となります。
それぞれの特性を理解し、ご自身の目的に合わせたセミナーに参加をすることをおすすめします。
まとめると、主体が誰なのか、何を行うセミナーなのかによって得られるものが違うということをよく覚えておいてください。

事前にイベントの参加目的を設定しよう
先ほどの章では、主体による就活セミナーそのものとセミナーの違いについてご説明しました。
では次に、就活を進めるに当たって、どのようにセミナーを活用していくかを解説していきます。
まず、はじめに就活の一連の流れを説明します。
セミナーは参加目的別に大きく4つの種類に分けることができます。
①就活そのものを知るセミナー
②軸をつくるための知識を入れるセミナー
③興味分野を掘り下げるセミナー
④選考突破のための訓練と知識を入れるセミナー
セミナー参加において、就活を進めていく一般的な順序は①→②→③→④となっており、一通りこのフローを体験し終えると②、③、④をご自身の中で発生した課題に合わせて繰り返し参加していく形になります。
さらに具体的にイメージするために、それぞれの目的に合わせたセミナーはどのようなものがあるかを例を挙げながら紹介していきます。
①就活そのものを知るセミナー
主に、学部生であれば、早いもので2年生の3月から3年生の3月にかけて年間を通して実施されています。
基本的には一連の流れを説明し、就活そのものを俯瞰的にイメージができるように設計されているものという点では、同じセミナーです。
ただし、1つ注意点があります。
それは参加する時期のセミナーにより、ゴール設定が全く異なるということです。
なぜなら、時期により参加者の求めている就活が異なるからです。
あくまで一般論ですが、2年生から3年生になる春休みから1学期の初めまでの超早期スタートを切る就活生は、年収が高く、合格難易度が高いと言われる外資系人気企業も視野に入れた就活を行います。
そのため、外資系有名企業の行うインターンシップの合格を視野に入れた就活スケジュールのセミナーが多く開催されています。
3年生の第1学期にスタートを切る就活生は、サマーインターンの参加を視野に入れた就活を行います。
そのため、実施されるセミナーでは、外資のみではなく、日系大手やベンチャー企業も含めたサマーインターンへの参加を視野に入れた就活スケジュールのセミナーが多く開催されます。
3年生の第2学期以降に開催されるセミナーはオータムインターン、ウィンターインターン、早期選考を視野に入れた就活スケジュールのセミナーが開催され、年が明けると、就活広報解禁日から就活選考解禁の過ごし方に絞ったセミナーが多く開催されています。
選択肢を多く持ちながら、就活を行いたい方は、早いタイミングで初めておいて損はないということです。
この時期別のセミナーのゴール設定の性質を理解しながら、就活を始めるべきタイミングを判断をしてください。
②軸をつくるための知識を入れるセミナー
就活そのものを俯瞰して知ることができたのなら、次に参加するべきは、軸をつくるための知識を入れるセミナーです。
これは直接的に「就活の軸をつくるための対策セミナーに参加をしよう」と言っているわけではなく、自分自身の進むべきキャリアの指針をつくるために「社会を知る、己を知る」ことができるセミナーに参加をしようということをお伝えしたいです。
なぜなら、初めから生きたい企業、行くべき企業、自分が幸せな働き方を知っている人など、存在しないからです。
ここでのポイントは、「比較」です。
「社会を知る」点でいうならば、どんな業界が良いのか、どういう規模感の企業が好きなのか、という環境比較の点と、働き方の比較の点があります。
「己を知る」点でいうならば、自分自身中で感じる好き嫌い、世間一般の人間と自分との比較の点などが挙げられます。
まずは、全体を一同比較できるようなセミナーに参加をしてみてください。
③興味分野を掘り下げるセミナー
②までで興味分野が決まってきたら、次に行うのは、その興味分野を深く掘り下げるセミナーに参加をしてみてください。
これまでは、第三者が主催するセミナーに参加することが多くなると思います。
この③のセミナーは、求人企業が主催するセミナーに足を運んでみることをおすすめします。
ここでは、その企業主語で話されている内容に共感できるか、がセミナー参加におけるポイントとなります。
ここで得た企業からの共感値を自分の中で貯めていくことが興味分野を掘り下げるという行為になります。
④選考突破のための訓練と知識を入れるセミナー
このフェーズでは、興味分野が少しでも決まっている段階になります。
興味分野の企業の選考を受けるに当たって、合格をするためのセミナーが存在します。
具体的には、企業選考におけるエントリーシートの書き方の対策、グループディスカッション、グループワークでのパフォーマンス向上のための対策、面接のパフォーマンスにおける対策などが挙げられます。
もちろん、対策をしたからといって、テストのように毎回100点が取れるというわけではありません。
しかしながら、60点までの型は決まっています。
その型を習得するには、このような対策セミナーなどでインプットと訓練を積んで行くことが重要です。

これは参加すべき!!おすすめの就活セミナー
よく就活セミナーといえば、企業選考に有利になるから参加するという声を聞きます。
これは半分正解で、半分間違いです。
もちろん、目的に合わせて知識を吸収し、自己成長をすることが就活を有利に進めるという意味では正解です。
そして、参加という行為だけで有利になるというのは、残念ながらあり得ません。
就活セミナーは、セミナーの参加特典を得るものではなく、自分自身を高めて行くものだからです。
そこで、ここまでは就活セミナーの構造と方法論について解説をしていきましたが、最後の章では、筆者が個人的におすすめをするセミナーについてお話をさせていただきます。
それは、解説的なキャリア論でもなく、対策セミナーでもない、「個人のキャリアストーリー」についてのイベントです。
「個人のキャリアストーリー」とは、社会に出ている人が、自分自身の経験から学んだ気づき、心情、景色を時系列に沿って話すストーリーのことを指します。
なぜこれがおすすめかというと、働くを体験したことのない皆さんが、この話を聞くという行為によって働くことを疑似体験することができるからです。
もちろん、働くを疑似体験することは、セミナーに限りません。
ですが、その個人の持つキャリアストーリーを聞くことは、その人が働いたことで、感じたこと、見えている景色、見ている未来を感じることができ、自分の未来創造における妄想を書き立てることに繋がり、後悔のないキャリア選択をすることができるようになります。
身近な先輩、家族、若手の社会人、ロールモデルだと思う人、様々な人から聞くことで、自分はどうなりたいのかが見えてきます。
さらには、企業開催のものではなく著名人のキャリアストーリーのセミナーに参加してみるのも良いかもしれません。
著名人は何を考え、著名になるようなことを成し遂げたのか、そして今何を考えるのかを疑似体験するような機会は、企業に所属してからはそうありません。
きっと、就活という枠を超えて、話を聞くだけで自分の視座が上がって行くような高揚感を得られるはずです。
ぜひ様々な就活セミナーを活用しながら、良質なインプットを得て、就活を進めていただければ幸いです。