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「学歴」は就職活動において、かなり強力な武器になることもありますが、ときに自己の意思決定においては自分の意志を濁してしまうこともあります。
特に、立派な学歴を持つ学生が陥りやすい罠を皆さまはご存知でしょうか? 一見立派な高学歴がとてつもない足かせになってしまうのです。
今回は、その足枷の怖さと、筆者がどのようにしてその状況を打破したのかを合わせてお伝えします。
陥りやすい「学歴ブランド」の罠
高学歴の方々、特に関西圏でももてはやされるような、名だたる大学で勉学に励まれた人々は「せっかく○○大学に入ったのだから…」と思ってしまい、気づけば自分の意思ではなく、親や学歴といった「外部環境」によって自分の進路を決定してしまいがちです。
これが致命的な理由は2つあります。
◆(1)誤ったファーストキャリアは社会を見つめるときの「メガネの度数」を狂わせる
今後私たちは社会人になれば約40年間、仕事に従事するわけです。その際に社会を見つめる“メガネ”は非常に重要になります。
例えば、ファーストキャリアを自分の意思とは関係なく決めてしまった場合、「仕事が楽しくない」だの、「俺のすべき仕事ではない」だの、不満があふれて「仕事は我慢してするものだ」などと思ってしまうわけです。
もちろん仕事には我慢しなければならない局面も多々ありますが、全体で見れば、目標に向かって組織での自分の価値を最大化していく、というこの上なく楽しいものであるはずなのです。
筆者は中学生時代、野球をしていたのですが、親にいやいややらされていた友人は、成果がでずに万年補欠でした。そしてそのほとんどは高校では野球をやめ、野球を嫌うようになっていきました。
外部環境に頼った意思決定の先で成果が出ないと、人はずっと従事していることに対して何の魅力を感じなくなってしまうのです。
◆(2)外部環境に頼った決定は言い訳を生む
先ほどの内容と少しかぶりますが、例えば、親に心配をかけたくないからという理由で自分の気持ちを抑えて大企業に就職したとしましょう。
そこで仮に初めの2、3年は下積みがあり、思うような仕事ができないとなると、外部環境に依存して意思決定をした人は自分の過去の意思決定を「他人のせい」にすることで解消してしまうのです。
「親に心配をかけまいと思ってこの道を選んだのに…」
「周囲がこの企業を進めてきたから入社したのに…」
そう無意識に思ってしまうものです。
また、外部環境に依存した決定をしてしまった人は、本当の逆境に陥った時に「自分がなぜ今それをやっているのか」という本質的な問いに答えることができず、完全に自分で意思決定した人と比較すると、発揮できる価値の差は火を見るよりも明らかなわけです。
これは、逆境が多いであろう社会においてかなり致命的なものになります。