【 徹底解説 】就活の軸とは?

 

就活をしていると必ず聞かれる「就活の軸」。 ただ多くの人が、本当の「就活の軸」の意味を捕らえきれず、本質的な就活をできずにいます。今から就活を始める方から就活を終えようとしている方まで、改めて知って欲しい「就活の軸」について、徹底解説をいたします。

そもそも【就活の軸】とは何なのか

「就活の軸」は「企業選びの軸」とも表現をされます。

つまり、就活の軸とは、企業や仕事を選ぶ上での判断軸のことを指します。

なぜ「就活の軸」が必要なのかというと、世の中にごまんとある企業や仕事の中から自分自身が入社したい企業を一つに絞るためにあります。

残念ながら、就活をする上では、大学進学の時のように「偏差値」が存在するワケではありません。

企業や仕事の良し悪しは、一つの絶対的な指標が存在するものではないからです。

だからこそ、就活では自分自身の価値観で、企業を絞るためのモノサシが必要になります。

もう少し掘り下げていうと、就活とは、初めて「企業(仕事)や社会」という事象と「自分」という事象を接続する行為のことを指します。

その接続としての役割が「就活の軸」です。

いずれ就職をする企業や仕事と自分のリンク(一致)する部分が、「就活の軸」と置き換えることもできます。

よくある就活の軸の例と解説

もし、すでにあなたが就活の軸を設定できていたら、以下の点をチェックしてください。

①判断ができ得る表現になっているか
<例>

・成長できるか:×
・売り上げが右肩上がりをしており、例年ポストが新たに生まれているか:◯

<解説>

「成長できるか」という軸がなぜダメなのか。

「その企業に所属した際に個人成長ができるか」という意図で設定をされる、よく耳にする軸です。

これがダメな理由は、新卒者である時点で、成長は当たり前に求められます。

なので、「成長できるか」は、自明のごとく世のすべての企業に当てはまってしまいます。

これでは、企業を絞ることができません。

そのため、自分が想像している成長を叶えることができそうな環境に翻訳していきます。

今回は一例として、「売り上げが右肩上がりをしており、例年ポストが新たに生まれているか」としました。

これによって、少なくとも現時点では、自分に役職者になることができるチャンスが毎年ある企業に限定することができます。

②自分起点で軸をつくれているか

<例>

・ビジョンに共感できるか:△
・社会貢献色の強い事業を行っているか:◯

<解説>

「ビジョンに共感できるか」こちらもよく耳にする軸。

まだ就活の軸が固まっていない時に、仮置きとして設定すること自体は悪くはないですが、いずれは自分はどういうビジョンに共感ができるかを表現していかなければなりません。

なぜなら、これが面接だった場合に、企業の設問の期待に答えていないからです。

企業は採用候補者であるみなさんの判断軸を聞いています。

例えるなら、今日は何を食べたい?と聞いており、「中華」「和食」「ラーメン」など、料理をする上で、参考にする情報が欲しいのにも関わらず、「君の作るものを食べるよ」と言っているようなものです。

そのため、あなたはどうしたいのか。どういう志向をするのか。をより具体なレベルで答える必要があります。

企業がなぜ就活の軸を聞くのか

企業との面接に行くと、就活の軸を質問されます。

なぜ企業は就活の軸を聞きたがるのでしょうか。

その答えは、2つあります。

①企業が自社とマッチングするかをチェックするため(志向性)

②企業が採用候補者の意思決定の合理的さを確認するため(能力)

端的にいうと、企業が内定を出すためにしている選考は2つの軸が存在しています。

それが、志向性と能力です。

その一要素として「就活の軸」を企業が確認することは合理的であると言えます。

以下の図を見るとさらに分かりやすいかと思います。

さらにそれぞれについて解説をしていきます。

①企業が自社とマッチングするかをチェックするため(志向性)

企業は、多額のコストを支払い採用活動を行います。

もちろん、後述する「能力」も企業にとっては重要な要素ではあるのですが、採用対象者が仕事をする上で、その能力を発揮してもらうには、「環境としてマッチをしているか」というものが重要な要素になっていきます。

そのために、企業は採用候補者であるみなさんに「就活の軸」を聞き出し、自社とのマッチング度合いを計測しています。

②企業が意思決定の合理的さを確認するため(能力)

新卒市場は、ポテンシャル採用です。

そのため、企業は総合職であれば、地頭の良さとコミュニケーション力を一定、採用候補者に求めています。

それを測る一つの設問として、就活の軸があります。

就活には、偏差値のような、全員に統一された正解とされる指標はないと言いましたが、正解が一つだけあります。

それが、就活の軸のモノサシで測る個人においての正解です。

これを、合理的に判断を行うために「適切、かつ、客観的な言語でモノサシをおけているか」を企業は見ているのです。

企業や仕事を選ぶ上での考え方

①ケーキのように切り分けていく

就活の軸を例えるならば、ホールケーキにまっすぐナイフを入刀していく作業だと思ってください。

企業が面接時に行う「就活の軸を3つ答えてください」という質問は、

「自分の取り分を取るために、ケーキを3回入刀していいですよ」と例えることができます。

以下の図を見てください。

ホールケーキが多くの企業で形成される社会だとします。

それをまずは、「A or B」で切れるように、ナイフを入刀してみてください。

Aにはたくさんのいちごが乗っている。Bにはクリームがたくさん乗っている。

どちらが自分の好みなのか。

このように、AなのかBなのかを選ぶことができる状態、これが軸の切り方になります。

就活に例え戻すとすれば、「事業会社を営む企業か機能会社を営む企業か」などが挙げられます。

最初の切り方は大まかに切っていく。

そして、この2分作業を繰り返すことでだんだんと細かくしていくことができていくと、合理的にどの企業を選べば良いかが見えていきます。

②企業の切り方は何度修正しても良い

就活の軸を設定すると、本当にこれで正しいのかが不安になると思います。

結論から言うと、その感覚が正しいです。

自己分析なども含めてですが、就活において重要なことは、自分の潜在意識を言語化していく作業です。

そのため、自分で気付かなかった領域を顕在化していく行為が必要になっていきます。

だからこそ、最初は恐れず、仮置きしながら進めていくことが大事になるのです。

まずは、大雑把でもいいから仮で企業選びの軸を作ってみる。

それを企業との面接など、対話の中からブラッシュアップをしていく。

そうして、就活の軸が定まっていきます。

就活の軸を再定義していく

冒頭に、「就活の軸とは、企業や仕事を選ぶ上での判断軸のこと」とさせていただきました。

これはある種の定義としての意味では正しいと思います。

しかし、設定までのプロセスを含めた就活の軸を捉えようとすれば、以下の表現の方が適切かもしれません。

「就活の軸とは、まだ仕事をした経験のない自分が、企業や仕事を評価をする上で大切にしている価値観の切り方とその仮説である」

元も子もない話をしてしまうと、働いた経験がない状態で、適切に企業や仕事を評価し、判断をすることは不可能に近いです。

では、本質的には、「就活の軸」を定めることは無意味なのか、というと、答えは「NO」だと思います。

なぜなら、「就活の軸」を設定していくプロセスにこそ、その真意があるからです。

「就活の軸」を設定するという行為は、ひたすらに自己分析のように自己と向き合う作業です。

ただ、それだけではなく、いままで接点がなかったはずの企業や社会を自分ごとに置き換えて、それが仮置きだったとしても判断をしていく行為でもあります。

これは単に説明会で仕事の話を聞くことだったり、業界研究をするだけでは得られなかった自分や自己と社会との接続部分を補う機能であると言えます。

結果、設定された「就活の軸」を見れば、その過程での苦悩や気づき、自己の価値観に触れることができます。

だからこそ、企業は面接時に現在の「就活の軸」を聞き、自社の採用候補者として判断する材料のひとつとして重要視しているのです。