【2016年度 立命館支部】廣瀬 眞子

 

自分に与えられた「人と人とを繋ぐ役割」を常に意識していた。

--廣瀬さんが内定先であるWOWOWを志望し始めたきっかけはなんだったのでしょうか?

廣瀬:端的に言うと憧れですね。生活の一部とも呼べるくらい私の日常には、WOWOWがありました。特に毎月ポストに会員向け情報冊子が届くのを心待ちにしていました。少しでも紹介文に興味を惹かれた番組は全て録画し、それを鑑賞することを楽しみに毎日帰宅する、そんな生活でした。映画鑑賞がかけがえのない趣味になったのもWOWOWのおかげです。

--映画が大好きなんですね。他にも映画を放送する有料放送はりますが、WOWOWならではの良さはどこにあるのでしょうか?

廣瀬:そもそも私は映画の良さは、視聴者に新たな人生の選択肢や、自身の可能性に気づくヒントを与えられる点だと思っています。WOWOWは特にそのヒントの幅が広いのが魅力です。例えば、インド映画や北欧映画、ずっと昔の白黒映画など、普通に生活していたら接触できないような映画に出会えました。当然それらから受け取ったヒントはたくさんありました。好き嫌いはよくないな、視野は広げないといけないなと思わされました。

--確かに私も映画から学んだ経験には覚えがあります。廣瀬さんはたくさんの映画を見て来られたと思いますが、その中で最も印象的な映画はなんですか?

廣瀬:色々候補はありますが一番は『ギルバート・グレイプ』ですね。詳しいストーリーは映画を見て欲しいのですが、簡潔に言うと、家族との関わり方について考える青年の物語です。主人公は家族の中での自身の「役割」に悩み続けます。そんな主人公への共感から、エンドロールでは思わず涙が止まりませんでした。

私が小学生の時、姉の中学受験をきっかけに、父と母、姉がそれぞれすれ違いかけました。家族がバラバラになりかけたんです。そんな中で私はあえてふざけて家族を笑わせたり、自分から一人一人に話を振ったりしていました。無意識的に家族をつなぎとめることに自分の「役割」を見出し、それをこなしていたのかもしれません。この映画を見てから、人には誰しも果たすべき「役割」があり、それをこなすことが重要だと考えるようになりました。

--廣瀬さんにはどういった「役割」があると考えていたんですか?

廣瀬:ありきたりな表現にはなるのですが、「人と人とを繋ぐ役割」を意識していました。例えば中学生の時は、バスケ部の部長として部員が考えてることを代表して顧問の先生に伝えたり。飲食店のアルバイトでいえば、店長と他のアルバイトが関わりを持てるように食事の場をセッティングしたり。そのような、特に顧問と部員や、店長とアルバイトといった、上下関係が生じる関係の間に入り、パイプ役として円滑なコミュニケーションに貢献することに自分の強みを感じていました。

『「役割」は可能性に蓋をするためにあるんじゃない』という言葉に心動かされた

--就職活動の中でも「人と人をつなぐ役割」を意識されていたんでしょうか?

廣瀬:そうですね。3回生の夏のインターンのときのことです。私は、ベンチャー企業を中心に数社のインターンに参加しました。周りの学生も厳しい選考を通過してきているだけに、レベルは高く、圧倒されました。そんな中で考えたのは「せめて自分にできることをしよう」ということ。つまり「人と人とを繋ぐ役割」を果たそうということですね。チームの空気をよくすることに努め、議論が活性化しやすい環境づくりを第一に考えて取り組んでいました。

その甲斐あって主体的にインターンに取り組めてはいたのですが、社員さんからは毎回「廣瀬さんはチームの雰囲気作りには貢献してるけど、アウトプットに対して何か責任を負って成果を残してはないよね」というフィードバックを受けていました。自分の「役割」をしっかりとこなしているのに評価してもらえず、どうしたらいいか悩んでいました。

--その悩みは解消されたのでしょうか?もし解消されたのであれば、どんなきっかけがあったのでしょうか。

廣瀬:夏休み終盤に望んだインターンをきっかけに、解消されました。内容は3日間の新規事業を立案せよというものでした。素敵なメンバーに恵まれ、初日は楽しくワークできました。

しかし、それと同時に、それまでのインターンとは異なり、グループにリーダータイプのメンバーがいないことを薄々感じていました。自分の「役割」をこなせばいいと思っていた私は、誰かがリーダーをやるだろうと、いつものように振舞っていました。2日目、案の定チームは進むべき指針を見つけられず、ワークは行き詰まりました。

そんな空気を察したのか、その夜、メンターとして参加してくれていた社員さんが私にこんな話をしてくれました。「どうして廣瀬はリーダーをやらないんだ。確かに今果たしてる役割が廣瀬に合ってるかも知れない。だからってその役割以外を担わなくていいわけじゃない。役割は可能性に蓋をするためにあるんじゃない」と。

その時にできることばかりに目を向けて、チャレンジを恐れていた自分に気づいたんです。「私がリーダーをやる」と明言したわけではありませんでしたが、その次の日、初めて結果にこだわる姿勢を持てた気がします。その成果もあり、最終日には最も高い評価を得ることができました。あの社員さんには感謝してもしきれません。

--就活を進めるうえで、先輩や友人、社会人の方など、周りの人のアドバイスは貴重ですね。

廣瀬:はい、納得感を持って就活を終えられたのも、周囲の人の言葉がありました。ありがたいことに、私は早い段階で志望度の高い、映画業界に関わる企業から内定をいただきました。

それと同時に、就活を続けるか、終えるかの決断を迫られていました。希望通り進み、普通なら就活を終えても何の後悔もない状況です。

しかし、なぜか私の心はモヤモヤしていました。その時の心境を素直に姉に打ち明けてみました。姉は話を聴いて「WOWOWは受けないの?」と尋ねました。「どうせ受からない」そう思い、受けずに諦めようと思っていました。憧れが膨らみすぎていた私は、「もっと優秀な人が行く会社。自分が行けるような会社ではない。WOWOWとは一生ファンとして付き合っていく」となぜか自分に言い聞かせていたので。

今振り返って思うと、「視聴者」という「役割」に自分を押し込めて、可能性に蓋をしていたんですね。姉はさらに、「眞子、もったないよ。優秀かどうかじゃなく、もっと自分の映画が、WOWOWが好きって思いを誇りなよ!」と言葉を続けてくれました。そ姉の言葉に刺激を受け、挑戦してから就活を終えようと思えました。そんな思いが伝わったのか、無事内定をいただくことができました。

「眞子が支部長でよかった。エンカレやってよかった」、そう言ってもらえるように

--納得感持って就活を終え、最後の一年はエンカレッジ就活支援をされるのですね。なぜエンカレッジを始めようと思ったのでしょうか?

廣瀬:周りを見渡すたびに、自分の思いを押し殺してる人が多いなと感じていました。ほんの少し前まで自分がそうだったように、「役割」を意識しすぎて可能性を狭めてしまっているのです。例えば立命だから、といった具合に。私が周りの人の言葉にきっかけをもらって一歩踏み出せたように、今度は私が後輩たちの背中を押してあげたいと思ったから参画を決めました。

--そうなんですね。エンカレッジ立命館支部では支部長という「役割」を担っています。廣瀬さんの意気込みを聞かせてください。

廣瀬:正直、人をまとめていくのは、まだまだ得意ではありません。そんな私が、今までやらなかったような「役割」の中で、どれだけ価値を発揮できるのか、この一年で挑戦していきます。

挑戦した結果、私を信じてついて来てくれる全てのメンターに、「眞子が支部長でよかった。エンカレやっててよかった」そう言ってもらえればいいなと思います。それだけの価値を発揮できれば、きっと巡り巡って未来のエンターにも価値は伝わる、そう信じています。